2018年12月に柏市立柏高等学校の吹奏楽部に所属する男子生徒が自殺で亡くなりました。
2022年3月25日に第三者委員会が市の教育委員会に答申し記者会見が行われました。
今回は学校のありえない対応とSNSの反応をまとめて紹介します。
高2自殺の柏市立柏高等学校吹奏楽部の顧問は8人で演奏活動は年間100本!?
2018年12月に高校2年生の男子が学校の中庭で自殺した時に「授業時間と部活時間」を合わせると過労死ラインをはるかに超えていたことが2022年3月に明らかになりました。
千葉県柏市の市立柏高で2018年12月、吹奏楽部に所属する2年の男子生徒が自殺した。市の第三者委員会が今年3月末に公表した調査報告書は、自殺の直接的な原因は特定できなかったとする一方、背景として部活の長時間練習を挙げ「授業時間と合わせると過労死ラインをはるかに超える。過多であったことは明らかだ」などと指摘。吹奏楽強豪校の過酷な練習実態を明らかにしただけでなく、学校側のずさんな対応も批判した。(共同通信=田中亮佑)
引用元:Yahoo!ニュース
高2男子が所属していた、柏高等学校の吹奏楽部は「吹奏楽コンクール全国大会」の強豪で金賞受賞の常連校です。
柏高等学校の吹奏楽部の顧問は総監督を務める石田修一さんを含めた8名ほど勤めているそうです。
Q:柏高校さんの吹奏楽部は、全国的にみてもかなり大規模ですね。現在、部員は何人くらいいるのですか?
引用元:finale公式HP
(宮本先生)
部員は例年200人前後ですね。今年は59人の3年生を含め、全部で197人います。
(坂本先生)
顧問は、総監督を務める石田以下8人、うち音楽教師は私たち含めた5人です。
柏高等学校の吹奏楽部は200名近い部員数を誇っているため、いろんな種類の楽器の音色を合わせて演奏するためにも顧問の人数が多く必要になってくるのだと思います。
自殺のあった当時も、8名ほどの顧問が担当していたと思います。
SNSでは「部活を辞めたらよかった」や「そんなに追い詰められる前に逃げ場を見つけられたら」といった意見もありました。
それと同じくらい「部活を辞めても、学校で顧問とすれ違ったり、部員の生徒とすれ違うのはしんどい」や「なくなる前に辞められるなら、ニュースになっていない」「ブラックな部活ほどやめづらい。」といった意見も多くみられました。
学校は閉鎖的な空間ですし、200名前後の部員と8名ほどの顧問がいるなかで「辞める」選択ができる人はあまりいないかもしれません。
また、コロナウィルス感染拡大前は年間100本近い演奏活動を行なっていたそうです。
普段の練習に加え、本番が100公演となると、休日や長期休暇はコンサートのスケジュールが詰まっていたのかもしれません。
日本各地のコンサートツアーのみならずアメリカ、中国、シンガポールにも進出。ローズパレードやエスプラネドホール、東京芸術劇場等、音楽の聖地に多数立っている。
引用元:関井うららの教えて部活のヒミツ インタビューより
主な活動は各種コンクール・マーチング大会の他に、「愛・地球博」「ゆめ半島千葉国体」等大型イベントでの演奏、「あけぼの山公園桜祭り」「柏まつり」等地域イベントでの演奏、小・中・養護学校への訪問演奏と多種にわたる。
年末には柏市民文化会館で、有料の吹奏楽部チャリティコンサートが行なわれる。4日間で8公演を開催、1万人を優に超える観客を動員し、毎年チケットは即売。年間の演奏活動の本番数は100近くになる。
H30年の文化庁策定した「文化部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」では”休養日や部活動時間を適切に設定する”など配慮が必要とされています。
部活動の一部には、文化部活 動を含め、長時間の活動を行ってきた状況もあるところ、生徒の自主的、自発的 な参加となるよう生徒が参加しやすいように実施形態などを工夫するとともに、 生徒の生活全体を見渡して休養日や活動時間を適切に設定するなど生徒のバラン スのとれた生活や成長に配慮することが必要である。
引用元:文化庁
強豪校と呼ばれている学校で今後、このような痛ましいことが起きないことを願います。
高2自殺で実際にあった、学校のありえない対応
高2自殺でニュースになっていた学校のありえない対応をまとめました。
<学校のありえない対応>
・男子生徒が亡くなった翌日に部活動を再開した。
・自殺から1ヶ月も経たないうちにSNSに楽しげな様子を掲載する。
・教頭が遺族に「あけましておめでとう」と挨拶する。
・校長が人からもらった菓子折りを遺族に送る。
部では、男子生徒の死亡が判明した翌日の6日に練習を再開、この日の練習中には複数の部員が泣くなどし、動揺が広がっている様子だったという。
Yahoo!ニュースより
他にも(1)自殺から1カ月もたたないうちに吹奏楽部の交流サイト(SNS)に楽しげな様子を掲載した(2)教頭が翌年の遺族対応の際に「あけましておめでとうございます」とあいさつした(3)校長が人からもらった菓子折りを遺族に贈った疑いがある―などの一般的な配慮を欠いた対応があったと問題視した。
学校側の配慮のない対応も問題視されています。
高2自殺に対するSNSの反応
長時間の練習から得られる成果と、過労ラインを超えてまですることなのかよく考える必要がありそうですね。
高2自殺の柏市立柏高等学校吹奏楽部の反応まとめ
高2の男子生徒が自殺した柏市立高等学校の吹奏楽部の顧問は8名、部員は200名ほどの大規模な部活でした。
調べたところ、熱意の溢れる部活動ほど「部活を辞める」という選択を取ることが難しいといった意見がSNSで多くみらました。
文化庁では”休養日や部活動時間を適切に設定する”など配慮が必要と定められているので、この基準が守られ、2度と痛ましい事件が起きないことを願います。
またSNSでは「病んでからでは正常な判断が難しい。」「病まない環境作りが一番大事」といった意見に多くの共感が寄せられていました。